フィルム加工における切断のポイント
フィルムがうまく切れない原因
フィルム加工における切断方法といっても様々な方法があります。
使用刃物も多岐にわたります。スリッター上下刃(丸刃)、レザー刃、カッター平刃、パンチなどです。
どの方法においても共通して言えることは「フィルムの変形を如何に減らすか」ということです。フィルム加工に携わっている皆様には当たり前のことかもしれませんが、これが本当に難しいことです。
フィルムの変形を減らすための、刃物から考えられる要因を以下にあげます。
・切れの悪さからくる、負荷の増加
・切断時の熱発生による塑性変形
・テンションの調整不足による変形
これらが製品の切断品質にも影響を与えていきます。原因別の改善事例を以下に掲載します。
改善事例
<切れの悪さの改善>
切れが悪い場合は①刃角を鋭角にし、切れ味を向上させる。②切れがいい状態を長持ちさせる。等の対応をすることが一般的です。
切れの良さを向上させることで、切断時の熱発生の抑制にも繋がります。
<切断時の熱発生の改善>
切断時の熱発生を抑制するためには①切れ味の向上(上記)②摩擦抵抗の抑制 等の対応を取ります。
摩擦抵抗の抑制は刃先仕様(角度・面粗度等)を検討することとともに、コーティングを検討することも有効です。
<テンションの調整不足による変形>
フィルム素材によって伸びやすいもの、伸びにくいものあります。素材により調整が重要になります。
鋸刃によるカットやパンチによる穴あけなど受刃を使用せずカットする場合には特に影響が大きく重要になってきます。
機械構造にもよりますが、抑え部分を変更したり、上下刃による切断に変更したりして切断時のテンションを均一化することもできます。
上で案内した以外にも解決事例ありますので、切断で課題ありましたらお気軽にご相談ください。