工業用刃物の種類や選定のポイントをプロに学べる

工業用刃物なび

工業用刃物の取り扱いをする上で
知っておきたい技術コラム

工業用刃物の商社・
特注メーカーが手掛ける
刃物選定のための技術コラム集

研磨加工設備のご紹介

再研磨とは

工業用刃物を使用するとだんだんと磨耗していきます。再研磨加工は磨耗した刃先を研磨することで、切れ味を回復させることです。

厳密には再研磨加工を行っても、100%新品と同じ状態に戻すことはできません。当社を含めた研磨加工会社は様々な工夫でできるだけ切れ味を回復する努力をしております。

刃先を加工ができるため、既存の刃物を利用し、切断条件にあった刃先形状にすることで手軽に切断改善ができるということも研磨加工の大きな特徴だといえます。

当社では切断条件によって同じ刃物でも研磨箇所や仕上がり状態などを変えることが一般的です。当社では切断品質をクリアしたうえでもっとも費用対効果の高い加工をお客様と相談しながら行っております。

 

 

◇丸刃刃付研磨機(スリッター刃・コアカッター等)

スリッター上刃、スリッター下刃、コアカッター、ミシン目丸刃など円形の刃物の再研磨を行う機械です。

装置名称 型番 対応可能サイズ 機械メーカー 台数
丸刃刃付研削盤 CIKG-F ≦φ250 東洋刃物(株) 5
丸刃刃付研削盤 CIKG-V(バーチカル) 東洋刃物(株) 1

※サイズは仕様により異なりますので、詳細はお問合せください。(サイズの大きいものも協力会社にて対応可)

 

バーチカル研磨とは?

バーチカル(vertical)は「垂直な」という意味で、研磨目が円周に対して垂直になるような研磨のことです。

当社ではホリゾンタル研磨(horizontal)という研磨目が円周に対して平行になるような研磨が多いです。

●丸刃刃付研削盤を利用した課題解決事例

スリッター刃セット研磨による刃持ちの改善>>>詳しくはこちら

スリッター刃しのぎ研磨による切れ味改善>>>詳しくはこちら

紙管切断部分の切断品質改善>>>詳しくはこちら

紙用ワインダースリッター上刃研磨方法変更による紙粉抑制>>>詳しくはこちら

 

◇平刃刃付研磨機

製紙用ドクターブレード、断裁包丁、フィルム用カッター刃等平刃の再研磨を行う機械です。

 

装置名称 型番 対応可能サイズ 機械メーカー 台数
平面研削盤 KGV30SF-SHM-DX ≦3000L 東洋刃物(株) 1
平面研削盤 KGV70CDX ≦7000L 東洋刃物(株) 1
平面研削盤 KGV40SF2-DX ≦4000L 東洋刃物(株) 1
平面研削盤 SSGV20SF2CDX ≦2000L 東洋刃物(株) 1
ローラー式 歪み取り機 1

 

平面刃付研削盤を利用した課題解決事例

粘着物の切断刃物の表面粗さ変更による改善>>>詳しくはこちら

歪修正実施によるフィルム切れ残り低減>>>詳しくはこちら

 

◇平面研削盤

不織布用超硬カッター刃、特殊形状刃物、フィルム用レザー刃、精密部品等小型の高精度製品を研磨します。

 

装置名称 型番 機械メーカー 台数
精密平面研削盤 PSG63DX (株)岡本工作機械製作所 1
高精度成形研削盤 HPG500NC (株)岡本工作機械製作所 1

刃物の形状等によって、研磨可能寸法が違いますので、詳しくはお問合せください。

平面研削盤を利用した課題解決事例

不織布カッター下刃精度向上による長寿命化の達成>>>詳しくはこちら

 

ここでご紹介した以外にも多数加工・改善実績があります。また、自社内で対応できない加工も協力会社が多数ありますので、

お気軽にご相談ください。

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